金融は「IT=経営」の図式が成立する珍しい業界と言われています。小売業や流通業などではヒトやモノが動くことによって仕事が成立し、その中でITは業務フローを円滑に実現するためのサポーター的存在です。

しかし金融業では、カネという数字のやりとりこそがビジネスの根幹であり、情報処理そのものが業務の遂行になります。ゆえに経営と不可分な関係にある業界なのです。そのため  ITエンジニアの中でも、特に高度な技術力と業務遂行能力を持つことで定評があるのが金融系のシステムエンジニアであり、そうした高い能力が求められる業界領域と言えます。 

ITが経営に直結することから銀行・証券・投資など金融業界は最も効率化が求められる業界であり、システムエンジニアの求人数・ニーズが一番多いのも金融です。しかしながらもともと銀行をはじめとする金融業界は他の業種からの転職が難しく、経験やバックグラウンドに乏しい未経験者にとっては厳しい世界です。且つ求められる人材スペックが高いため、例え需要があっても業界転職は容易ではないことを認識しておく必要があります。

金融業界のシステムエンジニアを目指すには、「基盤系のITスキル」「金融系の業務知識」「リーダ力・マネジメント力」「英語力」がポイントになります。スキル面ではインフラ系、オープン系、WEB系などのカテゴリー、使用経験のあるプログラミング言語、経験のあるフェーズなど金融機関が求めるシステム案件に応えられるだけの強いテクニカルスキルが必要です。また銀行・証券・保険・カード・投資顧問など金融業務への精通、そして業務遂行を推進するリーダーシップやマネジメント能力が求められます。加えてIT業界内でも「グローバル」がキーワードになり、海外とのコミュニケーションをとれる語学力が多くの企業で求められるように金融系でも英語力は有利に働きます。金融系は海外系のシステム担当や将来的な海外拠点への異動を視野に入れることも多いため英語力は習得しておきたいスキルです。

 人材スペックが高く、同業界におけるバックグラウンドを要する金融の世界ではありますが、金融のシステムエンジニアになるということは金融機関の経営の一部に携わることを意味し、その上でのシステム開発は事業戦略を描く仕事、世の中に影響を与えるかもしれないビッグスケールな仕事をできるチャンスがあるのです。